ディズニーランドのキャストとしての思い出【遠い目】
okuです。ヒトデ氏がディズニー都市伝説みたいなエントリーを書いていて、こちらではそんな都市伝説みたいな噂を聞いたことがないので、面白く読んでしまいました。これ見てディズニーランドに行ったときの思い出が蘇ってきたので書きますよ。体験した人によっては伝説になっているかもしれないです。
思い出に残るために
北海道にいるから何度も何度も行ける場所ではないディズニーランド。ほんと数えるほどしか行ったことがない。6回くらいかな。中学のとき、高校のとき、専門学校生のとき、社会人になってから数回。今回は専門学校生だったころに行った話しを。
おれたちはたしか5,6人で行動していた。全員男で。
女の子が120人。男が20人の専門学校。女の子と行動となってもおかしくないはずなのに男だけ。なんの計画もなくディズニーに入った我々は、まず最初に買い物をした。思い出を作るために。
それは動物のかぶりものだった。なぜか吸い込まれるようにその売り場に向かった我々は、吟味してそれぞれがかぶりものを買った。おれはたしかアライグマだった。首の前でマジックテープで止めるタイプの顔だけ出るタイプのものだ。
思い出は誰のために
なぜそれを真っ先に買ったのか。ディズニーを楽しもうという気持ちは全員にあったが、どう楽しむべきかの話し合いはなかった。それなのにかぶりものを目にしたとたん全員が選び出した。そして全員買った。
そしてそこから一人が閃いた。
「いいことを思いついた。楽しませよう。全力で」
楽しま・・・・・・せよう?
そこからは乗り物を乗り倒す
おれたちはそのかぶりものをかぶらずに、荷物に潜めて行動した。まず行ったのはカヌーだ。
動画を観てもらえばわかるが、自分たちでパドルを漕いで進むのだ、金を払って。力を合わせないと進んではくれない。見ず知らずの人たちと、かなりの一体感が生まれる乗り物である。
列に並ぶ我ら。「楽しませよう」のご一行様。これから起こることを誰にも悟られないよう一般客を装う我ら。そう「楽しませよう」となった時点で、おれたちは客じゃなくなったのだ。キャストなのだ。
いよいよ順番がまわってきた。おれたちはまだかぶりものの存在を隠して行動している。これがお披露目されたとき、ショーが始まる。
ここで一般的な乗り物の乗り方についてレクチャーする。例えば我々のような集団行動の場合、最初に案内などされたときには前から詰めて、まとまって案内される。
が、しかし、おれたちはそれをしなかった。
カヌーは左右でパドルを漕ぐため2人づつ並んで乗るのだが、おれたちは縦に座った。隣に誰かが座れるように片側に縦に乗船した。見知らぬ一般客と並んで乗るおれたち。
そしてカヌーは動き出す。キャストが説明しながらゆっくりとカヌーは岸を離れた。もう戻れないこの状況を待っていた。
おれたちは一斉にかぶりものをかぶった。
カヌーの上には片側一直線に動物たちがいる。それをみて焦る隣の客。しかし岸にはもう戻れない。漕いで帰るしかない。しかも力を合わせて。
動物の連れだと思われるのが恥ずかしい女性がうつむいてしまう。「みんなで漕がないと前に進めませんよ!」励ますおれたち。「そうだぞ漕ごうぜ」後ろから応援する彼氏。カップルを縦に並ばせてしまったおれたち。
橋の上からは外国人観光客が写真を撮る。うつむく女性。おれたちは笑顔。キャストだから。
最後は彼氏さんと握手をしておれたちのカヌーイベントは終わった。
次々に思い出を作るおれたち(他の人に)
続いてはこれだ。
これも要領はカヌーと同じだ。きっちりと縦に並ぶおれたち。バーが降りて固定されたら、さぁショーの始まりだ。
おれたちキャストはそれをかぶった。
走り出す前から悲鳴らしきものが聞こえるが、ビックサンダーマウンテンは廃坑を駆け抜ける列車。無理もない。
語り継がれる思い出になっていればいいなぁ
カヌーはそのあとも何回かチャレンジして思い出作りをしました。あの横に座った人たちが全国に散らばって、「こんな楽しいことがあったんだよ!」と語り継いでくれたら嬉しいです。
これみて、「あーーー!!!あんときのお前かぁーーー!!!」
とならないことだけ祈っておわります。