ひまつぶし

気になることを統一感なく

『俺たち喧嘩スケーター』ドタバタコメディかと思ったら最高のヒューマンドラマだった

okuです。

 

連日Gyaoでヒューマンドラマなジャンルの映画を観ているわけです。つまらないものもありますが、楽しめるものをきちんと観れている気がします。

 

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でも、全部バッドエンドなわけです。バッドエンドが悪いとはいいません。すごく良い映画でした。でも連日観るには、おれの精神が耐えられないのです。ほんとキツイから。充実感みたいなものはあるけど、どんどんつらくなるという。

 

なので、今日はハッピーエンドを探して、「洋楽 コメディ」あたりの良さげなものを観ようと検索したわけです。そしてたどり着いたのが『俺たち喧嘩スケーター』原題は『GO ON』。邦題ひどすぎ。低レベルのB級コメディなタイトル。もっとあったろ違うタイトル。

 

いきなり感想

で、どんな映画かというと、昨日観た『父の秘密』という重いヒューマンドラマと同じでテーマは『暴力』。でもコメディのジャンルだし評価も良かったので、昨日のトラウマを引きずりつつ、見始めたのです。そうしたら、中身は最高のヒューマンドラマ。というか、しっかり作りこまれていて、最高というか上質なヒューマンドラマと言っていいかもしれません。とても素敵な映画でした。

 

あらすじ

まずは予告を。なんかバカにした予告だけど。

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 ダグは喧嘩が強いこと以外にこれといった取り柄もない男。ある日、ホッケーを観戦していると、選手と乱闘騒ぎを起こしてしまう。その事件をきっかけにスケートシューズすら履いたことのないダグは、なんとホッケーチームから乱闘要員としてスカウトされることに!

 

という実話です。予告の舐めているところは「(ほぼ)実話」という表現。実話にほぼもクソもないよね。なにこの表現。日本語としておかしいから。「実話を元に」とかでいいじゃん。「実話だけど、誇張しています。映画だし」って言いたいのかな?そんなことみんな知ってるから。映画なんだから。そんなとこで言い訳しなくていいの。というか、予告の、映画の切り取り方がほんといまいち。これコメディとしちゃう配信元の感覚を疑うよ。

 

オレ的あらすじ

喧嘩しか取り柄のないダグ。家は医者の家系。兄は医者になれたがゲイ、ダグは頭が悪く医師の才能がないようなのです。でも喧嘩はピカイチで強い。ある日親友と地元のホッケーの試合を見に行きます。そこで乱闘で退場になった選手と親友が口論。「来いよゲイ野郎!」と言いながらその選手が退場のボックスから客席に。ダグはそのとき「兄貴はゲイだか?」と言い座ったままですが、親友目掛けて来る選手にダグは飛びかかります。ゲイをバカにされたことが、兄貴をバカにされたこととつながってしまったのです。そう、ダグは、喧嘩は強くて頭が悪いかもしれないが、中身はとてもピュアな家族や親友想いの優しい人間なのです。撤回を要求しても煽ってくる選手をダグは完全にノックアウトしてしまいます。会場は大歓声。ダグコール。

 

その親友は自分のローカル番組を持っていて、そこにダグが登場。そのときのエピソードを語るのですが、視聴者からの電話質問のコーナーで、そのノックダウンした選手の、相手チームの監督から電話が。入団の打診です。

 

スケートも履いたことがないダグはまずは滑れるように練習するところから始まるのですが、監督の要望は「喧嘩」。大事な場面できっちり「喧嘩」をしてくれればそれが仕事になるのです。そしてどんどん頭角を表すダグ。

 

ある日監督の弟が仕切っているNHLの下の団体のチームからオファーがあり、そのチームに移籍することに。そこでも役割は喧嘩ですが、根っこにあるマジメで優しい性格から、どんどんチーム内で信頼を得ていくことになります。

 

そのチームには元々NHLで活躍していたすごい選手がいるのですが、NHLでレイという選手との接触でひどい負傷をし、それ以来トラウマになって、思うようにプレーが出来なくなって、それをなんとかするのも、このチームへ移籍する目的でした。

 

とにかくマジメはダグは、喧嘩はすごいのですが、チームのためとか、指示されたからとかの理由で喧嘩をするわけです。やっていることは暴力なのだけど、ダグにとっては、自分を認めてくれているチームへ自分が出来る貢献として喧嘩をしいるだけなのです。

 

そして恋愛。チームメイトと飲んでいるときに一目惚れするダグ。その子の行動ひとつひとつに一喜一憂する姿がキラキラした純愛で、ほんとニヤニヤしてしまいます。でも彼女にはイケメンの優秀な彼氏が。それを知らずにアタックし続けるダグ。最初の電話でカフェに誘ったとき彼氏がいることを告白され、持ってきた花束とチョコとぬいぐるみを置いて、あっさりを引き下がるダグ。店の外にでて、風で飛ばされてきた新聞が顔にまとわりつくダグをみて、彼女はダグが不器用な人だと認識。今までのストレートすぎる言動や行動がすべて真実なのだと気付き、ダグを追って店を出るのです。

 

それでも彼氏とはまだ別れていないのですが、どんどんダグに惹かれていく様子はとてもうまく表現されています。

 

ホッケーの試合はスポーツものの王道で、勝ち進んでここ一番の場面という展開。チームはダグがくるまでは、しらけムードだったのですが、ダグが少しづつチームを変えていくのです。そして一丸となったチームは勝利へのみちへ。

 

スポ魂ものじゃないよ。

これ完全にヒューマンドラマなんですよ。素敵な人間模様。親友も最高だし、彼女も最高。ゲイの兄貴もダグを応援してくれるし、最後まで喧嘩で生計をたてることに反対の両親も必要なキャラです。とにかく人間模様がきちんとしている。雑なB級っぽい作りなのに、上質なヒューマンドラマ。コメディとしては観れなかったなぁ。

 

おもしろいのは確実。ほろっと泣ける部分もあり!コメディと言うだけあって、もちろんクスッとできる部分もあります!おすすめ!

 

最後に雑学でも

映画の予告って、その国で受けるように作られているんですよ。同じ映画でもコメディとして宣伝する国もあれば、ヒューマンドラマとする国もある。その戦略ひとつで興行収益が変わるのだから、変えても仕方ないとは思うけど、この映画は間違いなくシリアスな方に振ったほうが、長く愛される作品になったと思うなぁ。

 

ちなみにターミナルという映画。日本だと空港に閉じ込められてしまった可哀想な主人公という予告でしたが、アメリカの映画だけど、本国ではコメディで予告が作られています。

www.traileraddict.com

 

こんなことがよくあるわけです。映画は観てみないとわかりませんね。

 

 

今日はよく寝れそうです。

俺たち喧嘩スケーター(字幕版)

俺たち喧嘩スケーター(字幕版)

 

 

 

おしまし。