昔はよかった。は間違いじゃない。
okuです。
普段はテレビを観ないのですが、朝は天気やニュースを観たいのでテレビをつけています。そこでみたCMの宣伝文句に違和感を覚えて、ちょっと書いてます。
まずはご覧くだちい
このスシローのCM
違和感がどこかわかりますか?
(それよりはてなブログのアプリなんなの?ブログカード対応してよほんと。過去記事もはてブも簡単に貼り付けるようにしてよ。使いにくいったらありゃしない。)
ふぅ...で、違和感がどこかわかりますか?
雰囲気で歴史を語る
業界のことなど全く知りませんが、たぶんこんなとこだろうという形で回転寿司の歴史に触れたいと思います。
人間の欲求というのは尽きないもので、世の中はどんどん便利になっていくんです。回転寿司の業界も最初は回転してるだけで「おぉぉぉ!」と驚かれ、人が押し寄せましたが、人気が出て店舗が巨大化し、機械が出きることは機械でやるオートメーション化が進みました。
しゃりも機械が握り、均一のものが短時間に大量に作れるようになりました。ネタもセンターキッチンで、集中的に効率よくさばくことご出来るようになりました。
これも最初は「おぉぉぉ!」と驚かれ、回転寿司屋は、こぞってこのシステムを導入して、効率的な運営をしてきました。こっちは業界の方々の驚きだけど。
そのうちモニターにタッチすると注文が出来て、それが流れてくるようになりました。
とにかく今の回転寿司は便利の極み。職人を経験してない人だとしても誰でも作れて、誰でも運営出来てしまうシステムになりました。
特色を出す
こうなると差別化のためになにをしたらいいのか。
ここで、最初に紹介したスシローのCM。おれが違和感だと感じたのは
「店内斬り」
かつて寿司屋というのは冷蔵のショーケースにネタが入っていて、頼んだネタを職人がカットして寿司にするというものでした。包丁を入れた瞬間から鮮度は急激に落ちますからね。もちろんそういう寿司屋さんは今もありますが、回転寿司では、もはやそれは常識ではなく、カットされたネタを、出てきたしゃりの上に乗せるものになっているのです。これが今の回転寿司の一般的な考え。
これではネタの善し悪しはあるにせよ、誰でも作れるかわりに、「どこで食べても回転寿司はこの程度のもの」という次元の代物になるのです。
そこで差別化の話しですが、もちろんおいしいネタの確保は各企業とも日々努力しているとは思いますが、やはり職人が握るというお寿司本来の姿で、きちんとおいしいものを提供しようとすれば当然そういう流れになりますし、なってきているんですね。
それがこのCMで使われている「店内斬り」という言葉に現れているのでしょう。しかし、これがスシローのこだわりだと言われても、「いやいや、本来の寿司屋はそういうもんだから。」と思ってしまうのです。「お前らの業界が勝手に店内調理をしなくなって、たいしたことない味のものを提供しておいて、ただ本来の形に戻っただけなのに、それをすごいこだわりだと言わんばかりに店内斬りをアピールするのはどうなの?」となるわけです。
そもそも店内斬りって言葉が気持ち悪いんですよ。おいしいものを提供しようと思ったら、店内で調理するしか方法はないのに、規模の理論で、鮮度軽視して勝手にセンターキッチンにしておいて、「うちの店は店内斬りっすよー」もないわけです。
まぁスシローが悪いという話しでもなく、回転寿司業界の変な常識が、ここまで大衆化した回転寿司業界だけでなく一般人にも浸透しているからこそ成り立つこの「店内斬り」という言葉とCM。
回転寿司は一般化して寿司を食うのはファミレスのそれと変わらなくなりました。
回らない寿司屋。こんな言葉で、従来の寿司屋さんを表現するあたり、どれだけ浸透しているか判りますよね。
まぁそれだけなんです。
違和感ありましたって、お話し。
結局どんなに技術が進歩してもきちんと人が介入しないとだめなんですよ。寿司屋本来の営業スタイルが寿司を美味しく食べられる究極の形であって、回転寿司は、少しづつそのに戻りつつあるのかなぁ、なんて思っております。
おしまい!