つい買ってしまって冷蔵庫に3つくらい同じものあるよね
okuですよ。こんばんみ。お題スロットをまたしてしまいました。スロット中毒かもしれません。換金所はどこだろ?
ちょっとお題とはずれてしまうのかもしれないけど、おれってなぜかチューブの「わさび」をついつい買ってしまうんですね。冷蔵庫にあるのに買ってきて、常時3つくらいあったりするわけです。
買い物をしているときに「あれ?わさび切らしてるんじゃね?」ってなるんですよ、なぜか。それでつい買ってしまって、帰って冷蔵庫を見たら新品が鎮座しているんです。
ほかのものはそんなことがなくて、わさびだけに起きる超常現象で、おれたぶん前世でわさびを切らして処刑でもされたんじゃないかと思うんです。貴族かなんかのお抱えシェフとかをしていて、新鮮な魚を出したまではいいけど、その貴族が
「・・・おい・・・わさび・・・なくね?」っつって、おれ冷や汗をかくわけです。
「これを、わさびなしで食えと?」まで言われて、もう全身の力が抜けています。
それで処刑ですよ。妻は身重のまま未亡人です。おれが死んでから産まれてきた子は男の子でした。妻は息子に父親を伝えます。「お父さんは勇敢な人だったわ。最後の言葉は『わさびが目に染みただけだ!これは涙なんかじゃない!』だったわ・・・」最後まで泣き言を言わずに死んでいったおれ。
息子は成長してシェフになった。妻の反対を押し切って父親と同じ道を歩む息子。息子には料理に関して天性の才能があった。それをあの貴族が見逃すはずはなかった。
「お前が噂の料理人か。何か作ってみせい」
あの貴族は美食を極め、もう普通の食事では満足できないからだになっていた。息子は最高の食材で全身全霊をかけて料理に挑んだ。
「これはなんだね?シェフ」
「はい。お茶漬けでございます」
「なーーーにーーー!このわたしにそんなものを!!!!」
「お待ちください。一口だけでよろしいので、食べてからご判断を」
貴族は食べ物を前に、一口ならと、抜いた剣を収めた。
「こんな庶民の食べるようなものがうまいわけがな・・・もぐもぐ」
「いかがでしょう」
「な、なんじゃこれは!この魚は鯛じゃな。鯛にごまダレを絡め、それに味が染みこんだところに、このほうじ茶をかけたのじゃな。う、うまい。うますぎる。」
貴族は絶賛し、一気に食べてしまいそうな勢いであった。
「おまちください。そこにこれを加えさせてください」
息子は貴族が全部食べてしまう前にそれを差し出した。わさびだ。
「なんだわさびか。なにか変わるのか?もぐもぐ・・・な、なんだとーー!!!これ以上ないと思ったこの味をわさびを加えることでこんなにも超越するのかー!」
貴族は夢中で食べた。
「喜べ。お前を専属シェフとして迎えよう」
「ありがたき幸せ。ひとつよろしいでしょうか?」
「なんだ?申せ」
「私の父はシェフをしておりました。父は新鮮な魚を見抜く目がずば抜けておりました。まずは醤油もわさびもつけず、素材の味を楽しんでもらうのが父のスタイルでした。」
「ふむふむ」
「しかし、ある貴族がわさびがないと騒ぎ、その貴族に処刑されてしまいました。」
「ふむふむ、昔そんなことがあったような・・・」
「そうだよ。あんただよ!」
「あのときのシェフの息子なのか?」
「あーそうさ。わさびを提供する前に殺された父の無念がお前にわかるか!」
「うっ・・・」
「おれはこの時を待っていた。今日のわさびには毒を仕込んでおいた。お前はわさびで人を殺した。だからわさびで死ぬのがふさわしい!!!」
「お、おのれー!!!うっ!!ぐはっ!!バタン」
まとめ
いいなぁ前世のおれには愛する妻がいて。